大和葡萄酒では日本古来の葡萄品種を大切と考え、歴史や葡萄のルーツを真剣に熟慮し日本の風土と環境に合うワインを醸します。
日本は独自の文化を持つ素晴らしい国です。そして育まれた食文化は世界から高く評価されています。このような日本独自の価値観を誇りに日本独自のワイン造りを目指す事が大和葡萄酒の理念です。
世界品質のワインを醸造するためにまず重要なのが産地形成です。
持論ですが、ワインとは個性です。例えば世界で広く栽培されているメルロー種を醸造原料としてワインを造り続けても甲州が世界的なワインの産地として認められる事はありません。つまり甲州の個性を持った、
日本にしか出せない味を目指さなければ甲州で醸造する意味がありません。
勝沼が日本におけるブドウの発祥の地であることはよく知られています。その日本最古の品種とは甲州種であり、さらに甲州種のなかでも日本最古の樹であろうと言われているのが、大和葡萄酒の管理する指定文化財「甲龍」(樹齢約130年)です。
大和葡萄酒ではその「甲龍」と、同様の指定文化財の三森甲州(樹齢約100年)より枝分けした甲州種のブドウなどを使用した日本独自のワインを醸造しています。
その他、竜眼(樹齢90年)、甲州三尺、紫葡萄など、日本の古来品種のブドウからも、ワインを醸造しています。
日本に古来からあるブドウの品種は「甲州」「竜眼」「甲州三尺」「紫葡萄」「水晶葡萄」「聚楽葡萄」の6種とされており、このうち現存が確認されている「甲州」「竜眼」「甲州三尺」「紫葡萄」の4種
については当社で育種しています。
私は日本古来のブドウを日本全国から探し出し、ワイン用に適しているのかを検証していくことが、今後の日本のワイン造りにとって大変重要であると考えています。
現存が確認されていない2種「水晶葡萄」「聚楽葡萄」についても引き続き、日本中から情報を集めています。